海外就職の面接

就職活動や転職活動をしていて最も緊張する場面、それはやっぱり面接ですよね。

それが海外ともなれば、初めての土地で周りは外国人ばかりで日本以上に緊張してしまうものです。
私も7年前に東南アジアで転職活動をしていてとても緊張しましたし気持ちがよくわかります。

しかも求人情報には求める人材は、

 

コミュニケーションスキルがある人
ロジカルシンキングができる人
素直でガッツがある人

 

なんて書いてあったりします。
ナンノコッチャですよね。これでは準備のしようがありません。

そこで、私が東南アジア支社で面接を担当してきた中で分かった、もっと具体的な面接テクニックをお伝えしたいと思います。

 

    • 面接担当をしていて応募者に聞きたいこと
    • 私自身が就職活動をしていてよく聞かれた質問
    • 私が面接をしていて良いなと感じるような回答の仕方

などを詳しく説明していきたいと思います。

そもそも面接とは人と人とのコミュニケーション

本題に入る前に、面接を受ける際の心構えについて少し触れておきましょう。

採用面接というとかしこまった感じに聞こえますが、実際にはシンプルな「人と人とのコミュニケーション」ですよね。

面接とは、企業の代表者(面接官)と応募者がお互いのことを知り合うためのコミュニケーションのことです。

他人とコミュニケーションをとっていて、楽しくないなと感じる時って、
こちらの話している事は全然聞かずに、自分の話したいことだけ話している人と一緒にいる時ではないでしょうか?

面接においても同じです。
あなた自身をアピールすることは最も重要なことですが、だからといってあなたが言いたいことだけを伝えればいいわけではありません。

気持ちのよいコミュニケーションで大事なことは、
相手の聞きたい事を理解して、相手が聞きたがっていることについて答える
というとてもシンプルな考え方です。

ですので、面接の準備も、

面接担当者が見極めたいと思っているであろうことを理解して

各質問に対して、面接担当者が見極めたいと思っている点を散りばめて回答する。

といった感じで事前準備やシミュレーションをすることが大事です。

東南アジア就職における面接担当者が見極めたい点

1.東南アジア就職が、キャリアの逃げになっていないかどうか

日本で頑張れないから東南アジアに逃げて楽に仕事したい人だと思われないように気をつけましょう。
(実際にそうであったとしても)

2.誘惑に負けてしまう意志の弱い人でないかどうか

東南アジア各国は誘惑が沢山あります。
違法とはいえ、日本よりも簡単に麻薬などが手に入ってしまったり、安価に売春が行われていたり。
日本人の中には、そういった誘惑に負けて、自堕落な生活に堕ちていってしまう人も一部います。

3.スキルが、入社後の業務において差し支えないレベルかどうか

特に新卒でない場合。
まあこれは言うまでもないですよね。自分の得意なこと、苦手なことを事前にしっかり棚卸ししておきましょう。
面接担当者が駐在員の場合には、その駐在員のやっている業務をどの程度あなたに任せられるかを見られています。
駐在員がどんな業務をやっているかを聞いてみて、自分のスキルが役立ちそうなところを見つけてアピールしましょう。

4.地頭の良さが入社後・出世後の業務を覚えるのに足りるレベルかどうか

ここでいう地頭とは、物覚えの要領の良さとも言い換えられます。
あなたが入社後にやるであろう業務、そして社内で出世した場合に1ランク上の業務をさほど苦なく覚えることが出来そうかどうかです。

「未経験のものを始めて、短期間に集中してあるレベルを達成できた」というエピソードがあれば是非伝えましょう。

5.場合によってはすぐに日本に帰国 or 他の国に行ってしまう人でないか

特に新卒・第二新卒の未経験採用の場合は、入社後にあなたの教育コストが発生します。
せっかくコストをかけて教育した人が、日本に帰国したり、他の国へ転職してしまう可能性を面接担当者は懸念しています。

将来的にシンガポール転職をしたくて、第一ステップとして他の東南アジア国で就活している場合も、それは伏せておきましょう。

また、現地に恋人がいるかどうか、といった質問もありえますが、NOと答えておいた方が無難です。

6.現地の人と上手く打ち解けられそうかどうか

これは英語力というよりは、性格的に現地の人とうまくやれそうかどうかです。
多くの場合では、入社後すぐでは無くても、いずれは現地の人をマネージメントして日本クオリティの仕事を達成することが、あなたに求められていることですので、現地の人と上手く付き合えないと駄目です。

このサイトでも、下記の記事や各国での仕事の特徴についての記事がありますので、参考にしてみてください。

東南アジア就職に向いていない人の5つの特徴

東南アジア就職面接でよくされる質問と回答例

では上記を踏まえて、実際に東南アジア就職面接の現場でよくされる質問をシミュレーションしてみましょう。

応募者は仮に、
「第二新卒の男性26歳。前職:メーカーで営業推進を担当。応募先:日系製造業のタイ支社。営業ポジション」とします。

回答例は、私が面接担当としてこれを聞けば、合格レベルを出すという基準で記載してみました。
(私の主観ですので絶対ではありませんし、正解とおこがましいこともいうつもりはありません。あくまでも一例として参考程度にしてください)

質問:前職(現職)では、どんな業務をしていましたか?

この質問の意図は、③と④を知るためです。

全てのビジネススキルの基本は、
「問題点を見つける ⇒ 問題点を分析して原因を見つける ⇒ 原因を解決する対策を考えて実行する ⇒ 解決したかどうか、他の問題はないか見つける」を繰り返すことです。

新卒の平社員であっても、部門長であっても、社長であっても、見る範囲が狭いか広いかの違いのみで、突き詰めるとやっていることは上記になります。
つまり全ての面接において、前職(現職)でどんな業務をしていたか?という質問は、これの経験を答えることが求められています。

※新卒応募だとしても、こういう働き方が出来そうだと面接官に印象づけられるようなバイトなどのエピソードを伝えましょう。

回答例
「○○という会社に新卒で入社して2年半程度、営業推進部で働いていました。
主な業務内容は、全国支社でがんばる営業マン達が、より効率よく新規受注がとれ、また既存顧客の売上を増やせるような補助なり施策を講じることがミッションでした。
新卒の私が、先輩のベテラン営業の方たちに、アドバイスをしたり、営業資料を説明したりするのは、難しい面も非常にありましたが、相手の気持ちや立場に気を配りながら、ロジカルに丁寧に説明することを心がけ、上手く業務を回すことができました。

最も成果が上がったと思う成功体験は、ある支社の売上がなかなか上がらない問題点を解決するという案件でした。
様々な営業データを分析したところ、初回訪問から受注に至る割合は他の支社と変わらないが、該当支社には新人営業マンが少ないこともあって、圧倒的に初回訪問数が少ないというのが売上低迷の原因だとわかりました。

そこで私は、上長および支社長に対して、テレアポを外注に出す等の初回訪問数を増やすための施策を幾つか提案しました。
結果として、半年後には初回訪問数が増え、受注ベースの売上も20%伸ばすことに成功しました。」

質問:なぜ今の(前の)会社を辞めようと思ったのですか?

質問の意図は、①を知るためです。

何か困難にぶつかった時にすぐに挫けて、逃げてしまう人ではないことが伝わるような回答を心がけましょう。

実際に今の(前の)会社に対してネガティブな気持ちがあったとしてもそれは伝えないほうが無難です。

ですので基本的には、自分の成長のため、キャリアアップのために辞めたというのが伝わるように意識してください。

回答例

「前述のように、問題の分析をして、原因にアプローチをして解決していくというのは、実際に結果が数字にも出て、やりがいがあったのですが、そのメーカー製品は基本的に国内マーケットをメインとしており、色々な先輩方の話を聞いてみても、海外展開をする動きがほとんどないように見えました。

これからの日本企業は、特に製造業は、日本市場が縮小していくことを踏まえると、国内メインでは縮小せざるをえないはずなのにです。
そういったことを考えていると、このまま前職の会社にいて国内のみに通用するようなキャリアを積むよりは、世界にでて世界の市場で仕事をする経験を積んでおきたいと思い退職いたしました。」

質問:なぜこの国で就職したいのですか?

質問の意図は、①と⑤を知るためです。

「なぜこの国か」というのは少し答えづらい質問だと思います。
ですので、基本的には「なぜ東南アジア就職なのか」をメインで回答して、そのなかでなぜこの国を選んだのかは補助的に回答すると答えやすいと思います。

回答例
「 当初は、アメリカやカナダでの就職が良いなと漠然と思っていましたが、世界での転職を色々と調べていく上で、東南アジアでの就職にとても興味を持ちました。
その一番大きな理由は、やはり早い勢いで成長している市場に身を置きたいということです。
私は、同じことを延々と繰り返すよりは、前職でもやっていたような新しい施策を考えて実行していくチャレンジに魅力を感じます。
そういった意味で、発展しきった新しいものが少ない市場よりも、タイという新陳代謝の激しい市場で常にチャレンジしながらキャリアを積みたいと思いました。

なぜ、フィリピンやベトナムではなくタイかという点については、まず食事が口にあうという点と、
タイは完全な後進国というよりは、後進国と先進国の間のような国で経済的な余裕も出来てきているので、
個人的にこれからタイは教育が非常に盛んになり、より優秀な人達と一緒に仕事をする機会が増えると期待しています。」

質問:あなたの能力はどのようにこの会社に貢献できると思いますか?

質問の意図は③、④、⑥を知るためです。

事前に応募先の会社がどんな業務をやっていて、応募している職種が社内的にどういうミッションを持っているのかを想像しておきましょう。
外から見ているだけでは具体的な詳細の業務は解るはずないのですから、あくまでも想像で構いません。

回答例
「入社した場合には、御社の製品である○○などを、こちらの日系企業に対して営業をかけることや、タイ人営業スタッフがタイ企業に営業をかける際のサポート業務などを想像しています。

1点目の営業については、
営業自体の経験はありませんが、前職の営業推進での経験から、自分の営業スタイルを時に客観的に分析して、スキルアップをしていけると思っております。

2点目のタイ人営業サポートに関しては、
まさに前職でやっていたことですので、外国人が相手という新しいチャレンジではありますが、
先輩営業マンの方たちと仕事をしていたように、相手のプライドを傷つけないような心遣いをしながら、
チームの営業力を上げていけるように頑張りたいと思います。」

質問:あなたの弱点はなんですか?

質問の意図は⑥です。

弱点の無い人なんて世の中皆無です。
逆にこれが答えられない人は、異常な自信家か自己分析の出来ない人という風に見られてしまいます。
弱点をしっかり認識した上で、それが問題に繋がらないように意識・努力していることを伝えましょう。

「現時点では、英語力だと思います。2ヶ月前までは、ほとんど喋ったことの無いレベルでした。
ただこの2ヶ月間で、オンライン英会話を1日20分受講し続けることで、日常会話レベル程度にはなったのかと思っています。

入社後でも英語では苦労するかもしれませんが、続けて努力をしてビジネス会話英語力くらいまで伸ばしたいと思います。」

いかがだったでしょうか。
このように、面接担当者が、あなたの何を見極めたいと思っているのかを想像してから、面接の準備をするとより面接突破のしやすい事前準備が出来るとおもいますので、参考にしてみてください。