2017年2月追記:
2016年は雑誌や書籍、テレビ放送などで海外就職が一般的なイメージとなりました。
海外就職を検討する人が最近増加しているようで、それを受けて企業側も広告費をかけて求人情報がかなり増えてきています。
転職エージェントもかなり活発にイベントをやっていますね。
海外就職エージェントの鉄板であるJACリクルートメントでもマレーシア就職説明会やタイ就職説明会といったイベントが積極的に開催されています。
海外の求人を色々みて情報収集をするには絶好のタイミングですので、
JACリクルートメントだけでも、すぐに登録しておくことをオススメします。
海外で働いてみたいけど、
「何から始めていいか分からない」
「どうやったら自分に合った求人が見つけられるの?」
「そもそもどこの国で働くのが自分のキャリア的にベストなのかが分からない!」
と悩んでいませんか?
海外就職は、国を越えた就職活動ですから日本で就職活動をするよりも難しいです。
私は6年前に海外で働く夢を実現するために3カ国で海外就職活動をしました。
現在はタイの日系企業で以前の私と同じように海外就職活動をしている現地採用希望の日本人の方達の採用面接担当をしています。
それらの経験をもとに、人やサービスに頼った方がいい部分、自分の足で自ら行動を起こしたほうがいい部分、それぞれ効率のよい進め方がありますので、説明していきます。
手順その1.海外求人を扱う大手転職エージェントに登録する。
日本での就職・転職活動ではほとんどの人が利用する転職エージェントサービスですが、海外就職においてもやはり役立ちます。
転職エージェントに登録すると、
転職のカウンセリングから求人の紹介、面接のアドバイスから年収の交渉まで
本当に手厚い転職サポートを行ってくれますが、これらのサポートは全て無料で受けることができます。
無料会員登録をするだけで、様々な求人情報が無料で定期的にメールで送られてきます。
情報を入力する手間さえ惜しまなければ、無料で色々な国の求人情報が得られるので、利用しない手はありません。
海外就職において鉄板とも言える登録しておくべきサイトはリクルートエージェントです。
リクルートエージェントは海外就職を検討する上で登録必須
海外就職を検討する上で登録必須なのがJACリクルートメントです。
利用するしないは別としても無料登録だけは絶対にしておきましょう。
リクルートエージェントは言わずと知れた人材業界1位の東証一部上場会社です。
海外就職の希望者が増えたことを受けて、海外現地に支社を置くことで求人数を強化し(中国・韓国・タイ・マレーシア・シンガポール・ベトナム・インドネシア・カナダなどなど)、取り扱っている海外求人数が非常多いです。
日本各地で海外就職セミナーを開催していたり、現地支社での海外就職活動サポートに非常に力を入れています。
大手ならではの、1つの国のみに収まらない豊富な求人数とノウハウ
どんなことを始める時でもそうですが、まずは全体を俯瞰をして眺めることが大切です。
いきなり細部(1つの国)に関する情報を集め始めると、自分が進んでいる方向や目的を見失いがちです。
私も当初はタイで働きたかったのですが、自分に合いそうな求人が見つからずに結局マレーシアで海外就職をして経験を積みました。
その後、ご縁があってタイに転職して非常にやりがいのある面白い仕事をすることができています。
最初から1つの国(タイ)に固執していたら、今の自分は無かったかもしれません。
つまり、国ありきではなく、求人ありきで検討すべきだということです。
国が好きでも仕事が合っていなかったら幸せじゃないですからね。
そういった意味で、リクルートエージェントの良いところは、1つの国に特化しておらず、海外各地に支社を持っているため、「 あなたのキャリアや考え方、特性に合うのはどこの国のどの求人か」というところから相談にのってくれることです。
「なぜ○○という国で働きたいのか」は、その国で就職活動をして面接で必ず聞かれます。そしてこれは、様々な国での求人情報を見たからこそ、説得力のある自分なりの理由が出来るはずです。
また日本にも拠点を持っている業界3位の大手企業なので、日本で採用した上で現地に派遣する、
いわゆる「海外駐在を前提にした採用」といった求人案件をもっているのも特徴です。
定期的にメールであなた向けの求人情報が送られてくるので、
国ごとにどんな求人があって、どんな条件なのかをイメージするのにとても役立ちます。
業界No.1だからこそのコンサルティング力
転職エージェント業界ではヘッドハンティングも頻繁に行われており、
売上業界No.1の企業で働いているコンサルタントは非常に優秀である可能性が高いです。
また求人数も業界No.1ですから、現地採用だけにとどまらず、現地駐在を前提とした日本企業の求人の案件も豊富に持っています。
登録をしても無理に転職させるような営業は一切されないので、まずは働いてみたいの国の非公開求人を把握するために気軽に登録するといいです。
リクルートエージェントを登録しておけば、働いてみたいの国での海外就職求人は色々と見ることができます。
給料が高い、社用車・ドライバー付きなど待遇・条件の良い求人も豊富なので、働いてみたいの国に移住してから将来キャリアアップ転職するイメージも持てるようになるでしょう。
まずはリクルートエージェントに登録してから、以降に紹介する現地ローカル求人サイトを見てみるのが効率のいい進め方だと思います。
5分程度で無料登録が完了しますのでまずは登録して、求人案件を見てみましょう。
複数の転職エージェントに登録することが失敗しないためのポイント
せっかく無料なのですから、リクルートエージェントだけでなく複数のエージェントに登録することを是非オススメします。
なぜ複数登録がオススメかというと、下記の3つのメリットがあるからです。
より多くの海外求人の中から選ぶことが出来る。
この段階では、あなたはまだ「海外就職の初心者」です。
なるべく多くの求人を見てみることで海外・東南アジア就職市場のトレンドを把握出来ますし、自分に合った求人と巡り会える可能性もグッと上がります。
複数のキャリアアドバイザーとの面談が持てる。
複数のキャリアアドバイザーと面談をして、質問やフィードバックをもらっていくうちに、
自分がなぜ海外就職をしたいのか、なぜこの国なのか、
そういった本当の自分の気持ちが見えてくるはずです。
それは後々の面接の場でとても役に立つはずです。キャリアアドバイザーとのやり取りは面接の予行練習だと意識しましょう。
転職成功率が高まる
リクルートが運営する日本最大の転職求人サイト「リクナビNEXT」の調査によれば、転職の成功者が何社の転職エージェントを利用していたかの調査結果について、下記のようなデータが出ています。
転職決定者:平均4.2社
全体:平均2.1社
転職が決定した求職者は、より多くの転職エージェントを利用している傾向が強い
ことがはっきりと分かります。
複数のエージェントに登録することは、上記のようなメリットがあって、結果として転職成功率が上がることに繋がっているようです。
海外就職をサポートしている大手サービスは以下となります。
- リクナビNEXT(新卒・既卒・未経験のサポートが強い。最近は海外就職にも力を入れている。)
- キャリア転職サイト@type(比較的、女性向けの求人が多い)
手順その2. 英会話の基礎を勉強して面接対策を
海外就職の応募条件として求められる英語力
海外就職をする上で、どの程度の英語力が求められるのか?
それは、あなたが応募する国が、英語ネイティブの国か、そうでないかで求められる英語力にかなり差があります。
アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスなどで海外就職をするのであれば、同僚は英語ネイティブの人達になるので、その会話についていけるレベルの高い英語力が求められます。
一方で、東南アジアなどの日本と同じように英語が第2外国語の国の求人で求められている英語力は、そこまで高くありません。
もちろん職種などによっても変わるのですが、下記の3つのパターンになります。
- 「翻訳・通訳」の求人
TOEIC800点以上、ネイティブスピーカーと会話が出来るくらいは必要でしょう。 - 「ビジネス英語レベル」
TOEIC700以上くらいが目安でしょうか。
希望の職種で自分が働いていることを想像してみて、客先や同僚とどんな会話をするかを想像してみてください。
それらの会話において、自分の意志がゆっくりでも伝えられて相手の意志が理解できるレベルが「ビジネス英語レベル」です。 - 「日常会話レベル」
挨拶、簡単な自己紹介、その他コンビニやレストランで買い物が出来るくらいのレベルで構わないことほとんどです。
TOEIC点数で言うと500点前後くらい、中学1~2年生くらいまでに習った英語を話して聞けるレベルでしょうか。
英語ネイティブの国でなければ、英語が現時点でほとんど出来ない人でも大丈夫です。
英語力に自信がない方もあまり心配する必要はありません。
ちなみに私も、6年前に海外就職活動を始めた頃はほとんど喋れませんでしたが事前に集中して勉強して面接は突破できました。(特に東南アジアでの就職の場合は、現地の人も英語ネイティブではありませんので、高い英語レベルを求められることはほとんどありません。)
「日常会話レベル」であれば、お金もほとんどかけずに、1ヶ月〜2ヶ月ちゃんと勉強すれば到達できます。
この時点では、「まず勉強を始めること(行動を起こすこと)」が重要です。
なぜなら、今後の就職説明会や面接の場で、今の英語力は高くないけど、
実際に行動を起こして「週に○○時間勉強をしている」ということが伝えられるからです。
「これから必死に頑張ろうと思ってます!!」なんて意気込みをいくら伝えても無意味です。
「実際に自分で考えて行動を起こしている」ことでしか人はあなたを評価してくれません。
オススメの勉強法はやっぱりSkype英会話
もはや高額な月謝を払って留学や駅前留学をして英会話を勉強する時代ではなくなってきました。
今から英会話を勉強するならオンライン英会話が絶対オススメです。
私が最近に面接をしていても、ほとんどの方がオンライン英会話で英語の勉強をしていますね。
ここ1年くらいで最も利用されている頻度が高いのはDMM英会話でしょうか。
料金・顧客満足度も業界トップとのことです。
手順その3.合同説明会に参加する
海外就職エージェントは定期的に海外就職のための無料説明会を日本各都市で行っています。
必須ではありませんが、サイトだけでは得られない情報もありますので、会場近くに住んでいる方は是非参加してみましょう。
無料会員登録をしておけば、説明会の告知メールが定期的に届きます。
手順その4.働いてみたい国の候補を決める
大手エージェントに登録すると、色々な国の求人メールが届いたり、非公開求人を見ることが出来るようになります。
国ごとにそれぞれ働く環境や条件なども異なるため、自分に合いそうな求人のある国を見つけてみましょう。
検討する際に気をつけるべきポイントは下記になります。
平均給与と物価
例えば東南アジアではシンガポールが他国と比較して圧倒的に物価が高いです。
給与額が多く貰えそうだからシンガポール!と安易に決めてしまうと、
実際に暮らしてみると、一人暮らしは出来ないし、可処分所得も結構少ない。
これなら少し給与額が低くても他の国で働けばもっと良い暮らしができたのに!
といったことになりかねません。
手取り金額から最低生活コストをマイナスした可処分所得が生活クオリティ向上に重要です。
このサイトで、各国での生活シミュレーションコストを記事にしてありますので、それを参考に、あなたの求める生活と比較してコスト計算をしてみましょう。
徹底比較!働く人目線で考えた東南アジア各国
自分の英語力と求人で求められる英語力
自分は英語はあまり出来ないけどシンガポール以外で働くのは嫌だ!!という考えの人もいるかもしれませんが、自分の英語力に見合わない求人に応募しても望みはなかなか薄いですし、万が一通過してしまっても、入社してから辛い思いをしてしまうかもしれません。
一般的にシンガポールはビジネス会話レベルの英語力がないと応募が難しい求人が多いです。
マレーシアも要求レベルは比較的高いものが多いです。
一方で、タイ・ベトナム・インドネシア・フィリピンなどは日常会話レベルでOKな求人も多いです。
出来るだけ自分の英語力に見合った求人が多くある国を選ぶことをオススメします。
シンガポールの求人に応募したいが英語力が現時点では足りないから、タイやフィリピンなどでまずは英語での業務に慣れながら、英語力を伸ばして、マレーシア・シンガポールへの足がかりとする、といったキャリアプランも可能ですから。
就労ビザ取得難易度
就職が決まったら、その内定先企業は、あなたのために就労ビザを申請・取得してくれます。
国が就労ビザの発行をする際には、国ごとに定められた条件があります。
これはそのまま、その国の企業の求人応募条件になっています。
例えばベトナムの就労ビザは「大卒以上」という条件があるので、企業も「大卒以上」を応募条件にしているといった具合です。
あなたがその就労ビザ取得条件に当てはまらない経歴の場合には、就職出来る確率が下がります。
(あくまでもケースバイケースなので、諦める必要はないです。リクルートエージェントのコンサルタントに相談してみましょう)
このあたりのことを当サイトの国別の記事で詳しくまとめておりますので、参考にしてみてください。
手順その5.現地の人材紹介会社に登録してコンタクトをとる
ターゲットとなる国がある程度定まったら、今度は現地の日系人材紹介にもコンタクトを取りましょう。
大手には載っていないような、現地密着ならではの求人情報も見つかると思います。
登録が完了しましたら、あなたのキャリアと希望に沿った適正の求人を紹介するために、担当者と面談をします。
担当者は普段現地で働いているため、基本的には日本語でのSkype面談になるケースが多いです。
あなたがどういうスキルを持っていて、どんなキャリアプランを描いているかによって、担当者が紹介できる求人内容も変わるので、気を抜かずにしっかり自分をアピール出来る準備をしておきましょう。
手順その6. いざ現地へ
いざ現地へ行ってみましょう。
すぐに職を見つけたい人の場合は、このタイミングで面接を受けることになります。
行く前の段階で、手順1と5で見つけた求人に面接の予約をいくつか入れてしまうのもOKです。
国ごとの具体的な海外就職活動の進め方は別記事に詳細を書いてありますので参考にしてみてください。
現地人材紹介会社の人とアポをとる
必ず、現地エージェント担当者に面談のアポイントを出国前にとっておいてください。
日本からのSkypeやメールだけでは、どうしてもあなたの本気度は100%まだ伝わっていないからです。
面接の設定をしたものの、もしあなたが来てくれなかった場合には、その方も困ってしまいますよね。
現地に来るほどの本気度を見ると、その担当者も安心して色々な求人をあなたに紹介してくれるはずです。
その他にも、現地で働く上での楽しい点・注意点、どんな環境で暮らしているかなど根掘り葉掘り聞いて、どんどんイメージを膨らませましょう。
現地のフードコート・屋台・スーパーマーケットをチェックする
観光旅行だけで終わってしまっては、せっかくの機会が勿体ありません。
実際にあなたが住むことになるかもしれない街ですから、普段の生活で訪れる場所、
フードコート・屋台・スーパーマーケットなどをチェックして、味や物価を把握しておきましょう。
手順その7.現地での面接&英語力チェック
面接予約の入っている企業に、滞在先ホテルから自分で訪問することになります。
Googleマップで住所検索をしておくといいでしょう。
現地の携帯電話回線は日本ほど安定して早くないので、可能であれば紙に印刷しておいた方が安全です。
ホテルなどに併設されているインターネットカフェなどで安く印刷してもらえるはずです。
会社へ訪問
訪問先企業では、受付が英語であることもあるかと思いますので、下記の英文を暗記しておくといいかと思います。
「Hello I’m Ray. I’m an applicant and I have an appointment of the job interview」
こんにちは、ライと申します。応募者のものですが、採用面接のアポイントで伺いました。
面接の服装
事前にメール等の連絡で、スーツでなくてもいい旨の連絡があれば、ビジネスカジュアルでも構いません。まあスーツが一番無難でしょうか。
渋滞があるので、移動時間はかなり余裕をみて
特に通勤時間帯(朝7-9時、夜5-9時)に重なるタイミングでTaxiを使って移動する場合は、
渋滞があるので、かなり時間に余裕を持って移動した方がいいです。
東南アジア大都市の場合、渋滞は日本の比ではありません。ちょっとした距離をTaxiで移動するのにも、最悪の場合1時間以上かかります。
面接自体は、
日本人面接担当者との面接60分程度 & 現地マネージャーとの英語力チェック面接15~30分程度
の構成で行う企業が多いようです。(ちなみにうちもそうです)
面接担当者が見極めたいこと、よくある面接質問と回答の仕方 でどんな質問がよくされるかや回答例を書いております。
手順その8.入社が決まったら日本でやっておくこと
無事、内定通知が出たらあとは人材紹介会社が金額交渉をした後、
あなたにオファーメールが届きます。
金額や条件面が問題なければ正式内定です。
会社が就労ビザの取得申請などを進めてくれるはずです。
ビザ申請期間などが時期や条件でまちまちだったりしますが、目処がたったら先方から入社希望日の連絡が来るかと思います。
入社日が決まったら、渡航前に、市役所に行って、海外転出届を出し、国民健康保険の解約手続きをして、希望であれば年金を払わない申請を出します。
入社先の会社によって若干の条件が変わる可能性があると思うので、必ず確認してから手続きをしましょう。
詳細は、海外就職が決まったら出発前にするべき「役所手続き」をご覧ください。
手順その9.入社までにガチで英会話の勉強に励みましょう
あとは入社を待つのみです!スタートダッシュをきるためにも、現地で仕事以外の友達を沢山作るためにも、英会話はしっかり勉強しておきましょう!
いかがでしょうか。
長いように見えますが普通の就職活動同様、トントン拍子で行く場合は1ヶ月もかからずに内定が決まる方もいらっしゃいます。
まだまだ具体的に就職活動を始めるほどじゃ・・・っていう方でも、海外就職にせっかく興味をもたれたのであれば、まずはどんな国にどんな求人があるのかから情報を集め始めると、自分に合う合わないもわかってくるかと思います。
まずは手順1から始めて求人情報を眺めるところから始めましょう。