こんにちは。海外日系企業で採用担当をしているライです。
さて2015年も残すところあと1ヶ月となりましたね。
先日少しお休みをいただいて久しぶりに以前に働いていたフィリピンのマニラに遊びに行きました。
バンコクからマニラへは、セブ・パシフィックというフィリピン資本LCCがとても安く、往復で2~3万円程度で行けてしまいます。
マニラは渋滞さえ我慢できれば、バンコクと同じようにとても住みやすい都市です。
久しぶりに現地の日本人やフィリピン人の友人たちと飲んで騒いで、とても楽しかったです。
そんな旧友達との会話のなかで気づいたことが、2015年は大学新卒でフィリピン・タイ就職をした日本人が沢山いて、
しかも女性の割合が多かった、ということです。
※統計のとれた正確なデータではなく、あくまでも私と私の友人の周りの話です。
ただ東南アジア各国の日本人社会はそこまで大きくないので、そんなに現状とズレてはいないと思います。
フィリピンでは新卒OKな求人多数。20代前半から海外で働く人が増えた
フィリピン就職をする若者が増えているのには以下の様な背景がありそうです。
フィリピンは新卒などの未経験者の募集求人が多い
2015年の現状ではフィリピンは日本人の労働ビザの取得が他の海外と比較しても容易です。
特に最近、多くの日系ベンチャー企業が進出していますが、
ベンチャー企業は、日系大手企業よりも、勢いのある吸収力の高い若い人を雇う傾向が強いのは日本でも海外でも同じです。
セブ英会話留学が一般的になり、フィリピンの悪い印象が無くなってきた
フィリピンで就職をした新卒・未経験の若い人の話を聞いてみると、
大学時代にセブ島で英会話留学をしていて、ても生活しやすくてフィリピンを気に入った
という人が多いです。
大半がフィリピンで運営されているオンライン英会話が一般的になって、
その流れと平行して、フィリピン英語留学もここ2年くらいでかなり一般的になりましたよね。
私自身も、実際にフィリピンに住む以前は、「フィリピンはかなり未発展の何もない国」なんて印象を勝手に持っていたのですが、
いざ住んでみるとすごく快適で住みやすかったことを思い出します。
「治安の悪い国」といったイメージが先行していたのが払拭されてきたので、若い女性が就職先として検討をするようにもなったのでしょうね。
3000万人が英語を喋る世界3番目の英語圏であること
フィリピン就職をする若い人は、「英語力を高めたい」という気持ちがある人も非常に多いです。
英語留学先にもなるくらいフィリピン人は他の海外に比べて英語が堪能ですので、フィリピンで就職して英語の基礎を身につけてグローバルな力をつけようとしている若者が増えているみたいです。
タイは、第二新卒でタイ転職をする人が増加傾向
タイはフィリピンと違ってもともと若者に非常に人気の国ですよね。
私自身も、海外就職をする前は日本で「タイで働きたい!」と思っていましたし、
今現在こうしてタイの日系企業に勤めています。
まだタイでの仕事歴は短いので以前との比較はしづらいのですが、2015年のタイは、第二新卒で転職をしてタイにくる若者が多かったように感じます。
タイはフィリピンほど新卒で労働ビザを取るのが容易ではないというのもあってかと思います。
タイもフィリピンも女性が活躍しやすい社会
日本は男女平等と声高に叫んではいるものの、いかんせん年配の人が大半の国ですから、
まだまだ企業内では女性は出世しづらいところが多いですよね。(IT系新興企業は除く)
一方でタイやフィリピンは、女性の方がバリバリ働いています。(ちなみにフィリピンは以前の大統領は女性)
タイやフィリピンでは男はあまり働かずに家でダラダラしていて、女性が働いて家計を支えているような家庭がとても多いのです。
私が働いていた会社でも、仕事が出来る・この人になら任せられるなと思うのは大半が女性社員でした。
そんなこともあって、会社内で要職についている女性がとても多いので、男性も女性のボスを持つことにとても慣れています。
ですので、日本人の若い女性がタイ・フィリピンの会社に入社して、突然現地の人の上司となったとしても反発もあまりなく、ストレスなくマネージメントが出来るはずです。
女性だからといって差別や優遇をされるようなことが無いのが日本と比べて良いところですね
タイの現地採用者の最低賃金は日本の大卒初任給と大差ない
タイで、法人企業が雇用者の労働許可証(ワークパーミット)を取得する場合、国別に最低賃金が定められていますが、日本人の場合は最低5万バーツの給与となっています。
つまり、日本人を雇用する場合は5万バーツは最低給与として設定しなければ労働ビザが取得できないということです。
5万バーツというと、2016年2月時点で165,000円くらいですね。
(出所:日本経済団体連合会 『2014 年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」』)
一方こちらが日本で働く場合の平均初任給ですね。大卒者で21万円となっております。
手取りでいうと18万円程度ですね。海外の求人では多くの求人が手取り額で記載しているので、実は既に差が1~2万円くらいしかないんです。
生活費はタイが安いと考えると、生活水準はタイの方が上がります。
この辺も海外就職をする人が増えている理由となるでしょうね。