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K・Iさん(28歳男性の体験談) |
タイで働いた事は今でも自分にとっての財産です
半年ほどですが、会社の出向でタイで働いていた事があります。車関連機器の会社の営業としてでした。もちろん言葉など全然分かりませんでした。英語にまったく自信はなかったものの、それでも会社の決まりなので半年の期間で行ってきました。タイで働く事になるとは自分でも思っていませんでしたけど、働いてみて思ったのは日本とは基本的に文化が違うんだなという点です。 日本の場合、思った事を口に出すと「幼稚」「忍耐が足りない」といったように、どちらかといえばネガティブなものに捉えられてしまいがちです。ですがタイは違います。 タイは思った事をどんどん口にして自己主張してきます。交渉でもそうでした。 だから、日本人相手みたいに「察してくれ」って態度は通用しませんでした。 腹の探り合いはあくまでも言葉にしてから。言葉にする前に腹の探り合いはしないんです。 でも、彼らは悪意を持っている訳ではないですから、商談が終わればノーサイドというか、一緒にご飯を食べに行ったりもしました。そこでも店員さんには結構はっきり言うんですよね。「まだか」とか「急いでいるんだから早く」とか。 日本だとこういった事はちょっと抵抗があると思うんですよ。失礼だなってのもあるし、相手から嫌なお客って思われたら嫌だなって気持ちもあるじゃないですか。だから本当に異文化ですね。 もしもこれからタイで働く人とか、求人を探している人がいるとすれば、アドバイスとしては日本の美徳はタイでは全然美徳でもなんでもないって事ですね。 自分の場合、あくまでも期間が定められていたものだったですし、会社の出向なのでいわば自分より下の立場の人もいたから良かったんですけど、求人からとなると自分が一番下の立場から始めなければならないんですからね。これって実際問題かなり大変だなと思います。 むしろ日本では扱い辛いって思われているような人の方が成功するんじゃないかなとも思いますね。 |
海外で働く上で大事な心がけは「気持ちを言葉にすること」
K・Iさんは、現在の私と同じタイで半年間の駐在経験をしていらっしゃいました。
日本で働いていた後に海外で働いてみて多くの日本人が驚くことの1つ。
「言葉にしてしっかりと伝えない事は、無かったことと同じ」
ということです。
K・Iさんもおっしゃっているように、海外の人はドンドン自己主張します。東南アジアのなかでは比較的シャイで自己主張をしないフィリピン人でも、日本人よりはします。
自己主張を強くすると聞くと日本人は「ワガママ」と考えがちですが、そうではなくて、「言葉にしてしっかりと伝えないと伝わらないから、しっかりと相手に伝えなさい」ということなんです。
例えば日本で日本人だけで働いているとよく聞く言葉「いい感じにやっといて」「丸投げ」「いつもの感じで」
これは海外ではほとんど通用しません。こういう意図をしっかりと言葉にしないで伝えない仕事の依頼をすると、ほぼ必ずアウトプットは自分の期待していたものと全く違うものが返ってきます。
アメリカで働いている友人の話だと、シリコンバレーのIT企業では、社内での仕事依頼のメールは非常に長文になるのだそうです。仕事の依頼自体は結論のみで非常に簡潔なのですが、「なぜそれを依頼するのか、その仕事の意味はなんなのか」を非常に丁寧に伝えるのだそうです。
依頼されたタスクの背景にある事柄や意義をしっかり相手に理解してもらうことで、120%のアウトプットが期待できるということでしょうね。
K・Iさんがおっしゃるように、「察してくれ」は通用しないってことですね。
ですので、海外で働く上では、1つ1つの事柄を論理的に自己主張していくことはとても大切なことで、これって案外日本で転職するときにもとても強みになるスキルです。こういったことに慣れていくと、日本で働いているだけの人とは違った海外に通用するスキルで自分のキャリアを差別化することにも繋がります。
海外で働くことに興味がありましたら、
下記の記事で海外就職の具体的な進め方を説明していますのでご参考ください。
⇒新卒から高年収まで!海外就職を検討なら登録した方がいい転職エージェント比較