平成28年の外務省の調査によると、オーストラリアに進出している日系企業数は約700社。
この700社のほとんどがオーストラリア拠点に社員を駐在させています。
現地採用としてオーストラリア現地で求人に応募して採用される人も昨今増えていますが、
オーストラリア在留邦人75,000人のうちまだ多くは駐在員として派遣されている日本人となります。
オーストラリアで駐在員として働く方法
駐在員としてオーストラリアで働くためには、当たり前ですが、一旦、日本で就職をして、本社からオーストラリア支店へ派遣される必要があります。
支社があるのはシドニーやメルボルンが多いですが、その他ブリスベンやパース、ゴールドコーストなどもあります。
最近は海外進出をしている企業も多いので、オーストラリア支店を持つ企業に応募の段階から「カナダで働きたい」という意志をしっかりと伝えておく必要があります。
また、駐在員というのは、本社での仕事をしっかりと覚えた上で、オーストラリアの拠点でより大きな責任でそれを遂行することが必要となります。ですので、未経験分野での転職で「駐在員になりたい」というのは少々無謀です。
オーストラリア駐在員として転職する上で必要な英語力は?
日系企業なので社内に日本人も多く日本語が通じますが、公用語が英語であるオーストラリア人と働くためには、高いレベルのビジネス英語力が必要となります。TOEICでいうと最低でも800点くらいでしょうか。
オーストラリア就職での英語力は、就労ビザ取得条件にあるIELTSスコア5.0異常が必須となります。
駐在員の場合は面接時点ではTOEICスコアをみて、採用後にIELTSを受験する流れになることもあります。
就労ビザの条件や取得方法は?
駐在員であっても、オーストラリアで働くためには就労ビザが必要となります。2013年7月の法改正によりビザ取得条件が厳格化されました。
基本的には会社が取得手続きなどを行ってくれるので個人で取得する必要はありませんが、オーストラリアの駐在員に対する就労ビザ条件として下記があります。
- オーストラリアで仕事をする年収が53,900ドル(≒430万円)以上であること
- ポジションを遂行するのに必要な専門スキルや職歴があること
- Program and Project Administrator / Specialist Managerについては事前にVETASSESSによるスキルアセスメントが必要
- 雇用主との雇用関係が「直接雇用」であること
- IELTS Testにおいてスコア5.0以上の英語力を有すること
※VETASSESSとは
オーストラリア政府が定めたVET(Vocational Education Training:職業教育訓練)の各分野でのスキルを評価するVETASSESS (Vocational Education Training and Assessment Services)のことで、(TAFE機関の連合体)に委託している。
※IELTS Testとは
International English Language Testing System(IELTS:アイエルツ)は、海外留学や研修のために英語力を証明する必要のある方、およびイギリス、オーストラリア、カナダなどへの海外移住申請に最適なテストです。イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドのほぼ全ての高等教育機関で認められており、アメリカでも TOEFLに代わる試験として入学審査の際に採用する教育機関が3,000を超え、英語力証明のグローバルスタンダードテストとして世界中で受験者が増え続けています。
オーストラリア駐在の求人はどんなものがあるか
オーストラリア駐在赴任のチャンスがある求人の一部を紹介します。
※求人状況はかなり流動的ですので、これ以外の職種も多く出ます。
製造業・メーカー・商社の営業職
オーストラリア駐在員の求人としては多いのがメーカーの営業職です。
オーストラリア拠点では人数も少ないので、営業だけでなく、販売計画の策定と推進やコーポレート・ガバナンス関連など様々な業務をこなすケースも多く、キャリアとしてはかなり鍛えられます。
キヤノン、三菱電機・富士フイルム・アサヒビール・日立・マエカワなどが有名な企業としてある。
製造業・建築・ロジスティックスなどのエンジニア職
施工管理や製造拠点のエンジニア職などがある。
日系IT企業のエンジニア職はあまり無い。
金融
投資プロフェッショナル、国内外のM&Aや海外ファイナンス、ファンドマーケティング、海外事業投資、海外不動産ファイナンスなど、金融プロフェッショナルとしての求人があります。
大きなところだと、みずほ銀行、東京三菱UFJ銀行、三井住友銀行、損保ジャパンなどがある。
飲食店やアパレル、ホテルの店舗マネージャー
大手日系飲食店やアパレルやホテルのオーストラリア店舗のマネージャー職です。
駐在員としてオーストラリアで働くための求人の探し方
オーストラリアで駐在員として働くための転職は、現地採用での就職活動のようにオーストラリア現地で仕事探しは行いません。
日本で就職活動をすることになりますが、最近は海外で働きたい人がとても増えているため、転職エージェントも海外就職サポートに力を入れています。
シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースなどの都市をメインにオーストラリアの求人を扱っている転職エージェントを紹介します。
下記の2つのサイトに登録をして、まずはオーストラリアでの求人情報にどんなものがあるのかを把握することが第一歩です。
英語力が足りないのであれば、時間がある時に求人情報を見ながら、英語の勉強を進めるとモチベーションも維持しやすいです。
また無料登録をすれば、転職コンサルタントとの無料相談の可能となります。具体的に動き出したくなったタイミングで無料相談も申し込むといいでしょう。
リクルートエージェント
オーストラリア就職でまず登録すべきなのが、やはり業界最大手のリクルートエージェント。海外就職のニーズの高まりを受けて、海外求人も豊富に扱うようになっています。
無料で相談にのってくれる転職コンサルタントが非常に丁寧で、業界1の満足度を誇っています。
グローバルブランド支社をオーストラリアにも持つので、取り扱っているオーストラリア求人数も国内随一と言えるでしょう。
また業界1位ということもあって、大手企業の駐在員募集や高年収・高待遇の海外求人も多く扱っているのが特徴です。
- 高年収・高待遇の駐在員案件
- 外資系企業の現地法人への転職
- カナダやオーストラリア、アメリカなど先進国への転職
などに関する情報収集ができます。
無理に転職させるような営業は一切されないので、まずは自分の働きたい国の非公開求人を把握するために気軽に登録するといいです。
待遇の良い求人も多いので、まずはリクルートエージェントに登録するといいでしょう。
尚、Cheersなど現地ローカル用の求人サイトも幾つかありますが、基本的に駐在員募集の求人は扱っていないため、リクルートエージェントが一番オススメとなります。